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神経細胞分化における正確な播種細胞数(密度)計測の重要性:(株)iPSポータル社


株式会社iPSポータルではiPS細胞の維持培養受託サービスや創薬スクリーニングのための分化誘導試行サービスなどを提供しております。例えば、パーキンソン病を対象としたiPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞の検討においても、腫瘍化の危険性がある細胞の除去のために細胞表面抗原CORINに対する抗CORIN抗体を用いてドパミン神経前駆細胞の選別・濃縮が行われます。iPS細胞の継代時や各種分化誘導の開始時の播種細胞数に関しては、これまでの知見に基づき培養容器における細胞密度が決められており、セルカウントの正確性が極めて重要です。iPS細胞は培養下において細胞同士が接着し集合体(コロニー)を形成するため、従来のセルカウンターでは正確なセルカウントが困難でした。
今回のオリンパスのセルカウンターでは、小さいiPSコロニー、シングルセルともに正確なセルカウントが可能であり、再現性の高い実験が可能です。操作性やデータ取得のスピードにも満足しています。また、iPS細胞や誘導分化細胞は、細胞表面マーカーや転写因子の免疫染色によって選別されることが多いため、オリンパス製FV3000のような高い解像度の顕微鏡が有用です。これからも、iPS細胞研究の様々な場面で活躍するオリンパス製品のラインアップに期待しています。

神経細胞分化における正確な播種細胞数(密度)計測の重要性:(株)iPSポータル社

播種細胞数計測 セルカウンター, 細胞形態確認 位相差顕微鏡CORIN陽性シグナル検出 共焦点レーザー走査型顕微鏡
 

iPS PORTAL

誘導開始時の播種細胞数(密度)によるヒトiPS細胞の神経細胞への分化の違い

実験結果

分化誘導開始

コントロール群と非コントロール群で分化を開始した。

コントロール群

非コントロール群

セルカウンター

セルカウンター

コントロール群

5 x 106 cells/well

非コントロール群

1 x106 cells/well


分化誘導2日目

2日目に位相差顕微鏡を用いて画像を取得しました。コントロール群(5 x 106 cells/wellで開始)では、ルーチンで観察される細胞形態がみ られました。一方、1 x 106cells/wellで分化を開始した群では、細胞の形態がコントロール群に比べて明らかに異なっていました。

コントロール群

非コントロール群

位相差顕微鏡

位相差顕微鏡

コントロール群 正常な細胞形態を確認

正常な細胞形態を確認

非コントロール群 細胞形態に異常を確認

細胞形態に異常を確認


分化誘導12日目

抗CORIN抗体を用いて免疫染色を実施しました。コントロール群では、ルーチンで観察されるCORIN陽性シグナルが検出され、シグナル強度や陽性率は妥当でした。一方、1 x 106cells/wellで分化を開始した群では、一部の細胞領域においてCORIN陽性シグナルが認められたものの、シグナル強度や陽性率はコントロール群に比べて明らかに低値でした。

コントロール群

非コントロール群

共焦点レーザー走査型顕微鏡

共焦点レーザー走査型顕微鏡

コントロール群 CORIN陽性シグナル(緑)を検出妥当なシグナル強度や陽性率を確認

CORIN陽性シグナル(緑)を検出
妥当なシグナル強度や陽性率を確認

非コントロール群 コントロール群と比べて明らかに低いCORIN陽性シグナル

コントロール群と比べて明らかに低い
CORIN陽性シグナル


結論

分化誘導12日以降、セルソーティングによりCORIN陽性細胞を分離した後、セルカウントを実施し適当な細胞数でスフェロイドを形成し、ドパミン産生神経細胞へと分化させました。神経細胞への分化誘導効率は、誘導開始時およびセルソーティング後の細胞密度によって大きく変わることから、セルカウントの正確性が極めて重要であると考えられます。

サンプル作製、画像の取得およびデータ提供にご協力いただいた企業: 株式会社iPSポータル
バナー画像:ヒトiPS細胞のコロニー
画像データのご提供:京都大学 iPS細胞研究所 基盤技術研究部門 浅香勲先生
 

このアプリケーションノートに関連する製品

共焦点レーザー走査型顕微鏡

FV3000

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  • 高感度・高精度のTruSpectral分光検出器
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  • 様々なアプリケーションやサンプルの種類に応じて倒立と正立の組み合わせから選択可能
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