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顕微鏡とマイクロ流体力学の出会い:最新の研究に適応するイメージングシステムの構築

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マイクロ流体フロー制御システム

最新の研究ニーズに対応するため、世界中のイメージング中核施設は自動化と機器統合の向上を目指しています。 適応性のある最新ツールがあれば、研究者たちはより広範囲の動的細胞過程を取得できます。

最新の研究に先進のイメージングシステムを提供するため、機器サプライヤーは顧客や他のサプライヤーと緊密に協力して新たなソリューションを開発しています。 当社が支援した協力の精神が、適応性のあるイメージングおよびフロー制御システムを作り上げています。

Kai Schleicher博士 (バーゼル大学Biozentrum、Imaging Core facility、先進顕微鏡専門家)、 Sebastien Peter博士(オリンパス、セールススペシャリスト)、およびElveflow(マイクロ流体装置専門企業)が集まり、オリンパスのcellSensイメージングソフトウェアを使用して、共焦点イメージングとマイクロ流体フロー制御の統合を可能にするソリューションを構築しました。

このシステムはかん流条件での細胞イメージングに加えて、高速で正確な液体処理に対応します。薬物療法やバッファー変更が必要な実験に大きな利点があります。

適応性のあるイメージングおよびフロー制御システムが生まれた経緯

このプロジェクトのアイデアは具体的な要求から生まれたものですが、Kaiはほどなくして、共焦点イメージングをマイクロ流体に結びつける適応性のあるソリューションに、多くの利点があると気付きました。

彼は説明します。「研究者が、マイクロ流体装置の複数の注入口と各種の圧力を、協調イメージング用の顕微鏡ソフトウェアで制御できるようにシステムのセットアップを望んでいました。 イメージング施設としては、システムをより広範な用途にどのように適応できるかを考えることが重要です。 プロジェクトは機器の統合を用いる理想的な機会をもたらしてくれました」

バーゼル大学のBiozentrum

バーゼル大学のBiozentrum

マイクロ流体と顕微鏡の統合に適した機器の選択

プロジェクトを開始するにあたり、KaiはまずオリンパスのSebastienに連絡しました。 Kaiは元よりオリンパスの顕微鏡やソフトウェアを使い慣れていました。 Biozentrumの施設にはオリンパスのIXplore™顕微鏡システムが備えられており、IXplore SpinSR超解像顕微鏡システムが研究者に特に人気を博していました。

「オリンパスとは素晴らしい関係を築いていますし、いつも親身になってくれるので、協力を求めることに決めました」とKaiは言います。

共焦点超解像顕微鏡とリアルタイムコントローラー

オリンパスIXplore SpinSR共焦点超解像システムとリアルタイムコントローラー(RTC)

IXplore SpinSR顕微鏡システムが持つ柔軟性は、統合されたイメージングソリューションに最適でした。

Kaiは次のように説明します。「IXplore SpinSRシステムにはリアルタイムコントローラー(RTC)があります。 サードパーティー製の機器に簡単に接続でき、変化する顧客のニーズにシステムを適合しやすいです。 IXplore SpinSR顕微鏡とcellSensソフトウェアはどちらも柔軟性があって使いやすく、システムの使い勝手をよくしています。 また、顕微鏡の高品質なライブセル3Dイメージングのおかげで、広範囲の下流アプリケーションが有効になります」

マイクロ流体フローコントローラー

Elveflow OB1マイクロ流体フローコントローラー

次のステップはマイクロ流体システムの選択でした。 KaiとSebastienはすぐに、ElveflowのOB1マイクロ流体フローコントローラーを選びました。

「OB1マイクロ流体フローコントローラーを選んだのは、複数チャンネルの流量を正確に制御でき、RTCとの信号の送受信に対する柔軟性があるためです。 イメージングとフロー制御を正確に協調できるのです」とKaiは言います。

イメージングおよびフロー制御システムのハードウェア設定とテスト

マイクロ流体フロー制御システム

BiozentrumのImaging Core Facilityにあるイメージングおよびフロー制御システム

計画が整ったら、次のステップはハードウェアの設定とテストです。 IXplore SpinSRシステムとOB1マイクロ流体フローコントローラーとの通信設定は簡単でした。 機器どうしは標準BNCケーブルでつなぎました。

このステップでは、cellSensソフトウェアで作成したシーケンスによってIXplore SpinSRシステムの動作を制御し、Elveflow ESIソフトウェアで作成したシーケンスの動作(自動液体処理用のマイクロ流体ポンプの動作制御)をトリガーすることができました。

cellSensソフトウェアは、OB1コントローラーなどの外部機器からフィードバックを受け取ることもできました。 つまり、ユーザーは単純なオン/オフプロトコルのほか、機器間の通信に関連する動的なプロトコルも作成できます。

Elveflowシーケンサー

オリンパスcellSensソフトウェアとElveflowシーケンサーとの接続

cellSensソフトウェアで複数のシーケンスを作成して実行した結果、システムが効率的に機能していることをすぐに確認できました。

Kaiは次のように述べています。「cellSensソフトウェアは本当にいいです。 単純なドラッグアンドドロップのインターフェースなので、プロトコルの作成と実行がとても簡単にできます。 全般設定を保護して、個々のユーザー設定とは別にしておくオプションがありますが、私たちのイメージング施設でよく使用するシーケンスをユーザーがうっかり変更してしまうのを避けられるので助かります」

ほんの数時間のうちに、イメージングの問題に幅広く対処できる直感的な自動システムが作り上げられました。

Kaiは言います。「顕微鏡とフロー制御システムの統合で本当に優れているのは、柔軟性に富み、使用や設定が簡単なことです。 トレーニングもほとんど必要ありません。 私たちの施設で作業するユーザーは、機能を自分で確認できる直感的なシステムを欲しているので、システムの特長は重要です」

協力による長期研究と科学的発見の実現

統合プロセスが迅速かつ簡単だったのは、協力が大きな要因だったとKaiは確信しています。

「オリンパスとElveflowのサポートのおかげで、プロセスはとても楽になりました。 機器統合に関して特別な経験がなくても、誰でも私たちと同じ時間枠で同じ結果を達成できるはずです。 彼らにサポートを頼むことを間違いなくお勧めします」とKaiは言います。

複雑な生物系への理解が深まるにつれて、数多くの先進アプリケーションに対処するためにイメージングシステムの機能を拡張することは、研究者が発見の最前線に居続ける上で重要です。

オリンパスやElveflowなどの機器サプライヤーと協力することで、イメージング中核施設はイメージングシステムと外部機器を組み合わせる相乗効果を利用できます。新たな科学的に大きな進歩を可能にし、最新研究への需要の急速な変化に対応する強力なツールを実現します。

謝辞:このブログで取り上げたすべてのElveflow機器は、Simon Van Vliet氏とHector Arturo Gonzalez氏(バーゼル大学Biozentrum、Jenal研究室)のご厚意により提供されました。

*地域によって取り扱いのない場合がございます。 詳細については、お近くのオリンパスまでお問い合わせください。

この記事はElveFlow.comでも公開されています

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プロダクトマーケティングマネージャー

Kristina Mayer氏は、EvidentのEuropean Product Marketingチームで倒立顕微鏡のプロダクトマーケティングマネージャーを務めています。10年以上にわたりEvidentに勤務し、IXplore™ 倒立顕微鏡シリーズを担当して、EMEA地域でリサーチイメージング(全反射照明検鏡法(TIRF)やスピニングディスク型共焦点顕微鏡など)をサポートしています。ヤーコプス大学ブレーメンで細胞生物学の博士号を取得しています。

2021年9月16日
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