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顕微鏡対物レンズ - 入門

顕微鏡対物レンズは、光学顕微鏡の中で最も重要な部品であると言えます。また、対物レンズは特定の標本の倍率と、顕微鏡で標本の細部を観察できる解像度を決定するのにも不可欠です。

対物レンズは、光学顕微鏡の中で設計と組み立てが最も難しい部品であり、光が標本から像面に進むときに最初に出会う部品です。対物レンズという名前は、近接することにより、結像される検査対象(標本)に最も近い構成要素であることに由来しています。

主要な顕微鏡メーカーは、広範な照明条件下で優れた光学特性を有し、主要な光学収差を様々な度合いで補正した対物レンズを提供しています。図1に示す対物レンズは250倍の長作動距離アポクロマートで、14枚の光学素子が3組のダブレットレンズ群、トリプレットレンズ群、3枚の単レンズで構成されています。また、対物レンズには半球状のフロントレンズとメニスカス状のセカンドレンズがあり、これらが同期して働くことで、球面収差を最小限に抑えながら高開口数で光線をとらえることができます。この対物レンズにはありませんが、同じような設計の高倍率対物レンズの多くには、バネで開閉可能なノーズコーンアセンブリが装備されており、フロントレンズエレメントと試料を衝突によるダメージから保護しています。内部のレンズ素子は注意深く配向され、対物鏡筒に包まれた真鍮製の筒状のハウジングにしっかりと収められています。鏡筒の外側には、開口数、倍率、鏡筒長、収差補正の度合いなど、重要な対物レンズのパラメーターが刻印されています。図1に示す対物レンズは、対物レンズのフロントレンズと試料の間に入れるイメージング媒体として空気を使って動作します。他の対物レンズには、水、グリセリン、特殊な炭化水素ベースのオイルに浸せるフロントレンズ素子があります。

現代的な対物レンズは、多数の内部ガラスレンズ素子から構成され、その品質と性能は高い水準に達しており、収差および被写界深度の平坦性を補正する程度により、対物レンズの有用性とコストが決まります。対物レンズの製造技術や材料は、過去100年の間に大きく進歩しました。今日、対物レンズはコンピュータ支援設計(CAD)システムを活用し、高度に特異的な屈折率を持つ均一な組成と品質の高度な希少元素ガラス配合を用いて設計されています。このような高度な技術を駆使した性能の向上により、メーカーは非常に低分散で、コマ収差、非点収差、幾何学的歪曲、像面湾曲、球面収差、色収差などの一般的な光学的アーチファクトのほとんどを補正した対物レンズを製造できるようになりました。顕微鏡対物レンズは現在、より広い視野でより多くの収差を補正できるだけでなく、光透過率の大幅な向上により画像のフレアが劇的に減少し、驚くほど明るく、シャープで鮮明な画像が得られます。

対物レンズの3つの重要な設計特性により、顕微鏡の最終的な解像度の限度が決まります。特性には、標本を照明するために使用される光の波長、対物レンズによって捕捉される光円錐の開口角、対物フロントレンズと試料の間にある検査対象スペースの屈折率が含まれます。回折限界光学顕微鏡の解像度は、以下に示すように、2つの間隔の近い試料点間の検出可能な最小距離として説明できます:

R = λ / 2n(sin(θ))

式中、Rは分離距離、λは照明波長、nはイメージング媒体の屈折率、θは対物レンズの開口角の半分を示します。式から、解像度は、照明波長と正比例することが分かります。ヒトの目が反応する400~700nmの波長領域は、顕微鏡観察の多くで使用される可視光スペクトルです。解像度は、対物レンズの開口角とイメージング媒体の屈折率にも左右されます。対物レンズは、フロントレンズと試料の間にある高い屈折率の媒体や空気で、試料の画像を取得するように設計されています。対物レンズのフロントレンズ素子は、光学的接触を要する試料の近くに配置されます。イメージング媒体として空気の代わりにイマージョンオイルを使うと、約1.5倍の解像度が得られます。

最後になりますが、対物レンズの解像度を決める最も重要な要素と言えるのは開口角で、約72度の実用的な上限があります(正弦値0.95)。屈折率と組み合わせると、以下の積になります:

n(sin(θ))

これは、開口数として知られ(NAと略記)、特定の対物レンズの解像度を示す便利な指標となります。開口数は、通常、顕微鏡対物レンズを選ぶ際に考慮すべき、(光学補正の他に)最も重要な設計基準です。0.1の値の非常に低い倍率の対物レンズ(1倍~4倍)や、1.6の値の高性能の対物レンズ(特殊なイマージョンオイルを使用)があります。同じ倍率の対物レンズで開口数が大きくなると、一般に集光能力が高まり、解像度が向上します。顕微鏡使用者は、対物レンズの倍率を注意深く選ぶ必要があります。最良の状態で、新しく解像した詳細を十分に拡大して快適に観察できるようにしながら、試料詳細の観察を妨げるような空倍率を避けるためです。

顕微鏡の照明輝度がコンデンサーの作動開口数の2乗で決まるように、対物レンズで生成される画像の輝度はその開口数の2乗によって決まります。対物レンズの倍率も、画像輝度の決定に影響し、横倍率の2乗に反比例します。開口数/倍率の2乗は、透過照明で使う対物レンズの集光能力を示します。高い開口数の対物レンズでは、収差が良好に補正される場合が多いので、集光も増え、高解像度の明るく良好に補正された画像が生成されます。画像輝度は、倍率増大と共に急速に減少します。光レベルが制限要素となる場合は、開口数が最も大きく、十分な解像度を得られる倍率が最も低い対物レンズを選択します。

最も安価で一般的な対物レンズは、検査室顕微鏡の多くで使用されるアクロマート対物レンズです。対物レンズでは、2つの波長(それぞれ青色と赤色、約486nmと約656nm)による軸方向色収差の補正が行われ、単一の共焦点が生成されます。アクロマート対物レンズでは、緑色の球面収差についても補正されます(546nm、表1を参照)。アクロマート対物レンズの補正は限定的であるため、カラー顕微鏡や顕微鏡写真で試料を検査したりイメージングしたりすると、かなりのアーチファクトが発生する可能性があります。スペクトルの緑色の領域で焦点を選ぶと、画像は、赤みを帯びたマゼンタのハローを生じます。アクロマート対物レンズは、顕微鏡写真で緑色のフィルター干渉フィルターに光を通し、黒白のフィルムを使うと最良の結果になります。視野の平坦性(視野の湾曲) を補正しないと、アクロマート対物レンズの結果がさらに損なわれます。対物レンズメーカーの多くは、過去数年間にわたり、アクロマート対物レンズのフラットフィールド補正を提供し始め、プランアクロマートと称する補正済み対物レンズを生産してきました。

次に高いレベルの補正とコストになるのは、元の構造に使用された鉱物の蛍石にちなんだフルオリートセミアポクロマートと称される対物レンズです(図2の中央に示す対物レンズ)。図2に、3つの主なクラスの対物レンズを示します。アクロマートは、上述のように、補正量が最小です。フルオリート(セミアポクロマート)では、追加の球面補正を行います。アポクロマートは、使用可能な最高の補正度の対物レンズです。図2の左端に示す対物レンズは、10倍アクロマートで、内部複レンズ2つとフロントレンズ素子1つを含みます。図2の中央に示すのは、10倍フルオリート対物レンズで、複レンズ2つ、三重レンズ1つ、半球状フロントレンズ1つ、第2のメニスカスレンズなど複数のレンズグループが装備されています。図2の右側に示す10倍アポクロマート対物レンズにも、複数のレンズグループと単素子が含まれます。フルオリート対物レンズと似た構造ですが、レンズの湾曲と厚さが異なり、アポクロマート対物レンズに特有の構成で配置されます。

対物レンズによる光学収差の補正
対物レンズ タイプ球面収差色収差フィールド湾曲
アクロマート1色2色なし
プランアクロマート1色2色あり
フルオリート2~3色2~3色なし
プランフルオリート3~4色2~4色あり
プランアポクロマート3~4色4~5色あり
表1

対物レンズの組立てでは、まずレンズが戦略的に間隔を空けてセルマウント部に取り付けられます。次に、対物レンズは、バレル内部に取り付けた中央スリーブのシリンダーに搭載されます。 個々のレンズは、精密な旋盤用チャックで回転させながら真鍮のショルダーマウントに固定され、その後、レンズ(またはレンズグループ)を所定の位置に固定する金属の薄い縁部でバニシングされます。球面収差は、下部のレンズマウント2つの間に収まる最適なスペーサーのセットを選んで補正します(半球およびメニスカスレンズ)。対物レンズは、スリーブ内のレンズクラスター全体を上方または下方に移動させることでパーフォーカルになり、ロックナットで固定されるため、複数のノーズピースに収納された対物レンズを、焦点を失うことなく交換することができます。コマ収差の調整を行うため、対物レンズの光軸に対する内部レンズグループを最適に配置できる中央位置付けネジ3つを使います。

フルオリート対物レンズは、フルオリートや新しい合成代替物などの材料を含む高度なガラス配合物から生成されます。これらの新しい配合物は、光学収差の補正を大幅に改善します。アクロマートと同様に、フルオリート対物レンズも赤と青の光に対して色補正されていますさらに、アクロマートでは1色ですが、フルオリートでは2~3色で球面補正されます。アクロマートに比べてフルオリート対物レンズは補正に優れているため、開口数を大きくすることができ、明るい画像を得ることができます。フルオリート対物レンズは、アクロマートよりも解像力に優れ、コントラスト度も高く、白色光下でのカラー顕微鏡写真により適しています。

開口数

対物フロントレンズに入る光円錐のサイズが、どのように対物レンズの開口数値に応じて変わるか、ご覧ください。

図2~3に示すように、アポクロマート対物レンズは、高レベルの補正(と費用)になります。アポクロマートは、現在入手可能な顕微鏡レンズの中で最も高度に補正されたレンズであり、その価格は、その製造に必要な洗練された設計と慎重な組み立てを反映しています。図3では、倍率10~100倍の範囲で一連のアポクロマート対物レンズ素子を比較します。高倍率(40倍と100倍)のアポクロマート対物レンズと比べると、低倍率のアポクロマート対物レンズ(10倍と20倍)では、作動距離が長くなり、対物レンズ全長が短くなります。従来、アポクロマートは3色(赤、緑、青)に対して彩色的に補正され色収差をほとんどなくし、2波長または3波長に対して球面補正されていました。(表1を参照)アポクロマート対物レンズは、白色光を使うカラー顕微鏡写真に最適です。アポクロマート対物レンズは、補正レベルが高いので、通常、任意の倍率で、アクロマートやフルオリートより高い開口数になります。最新の高性能なフルオリートやアポクロマート対物レンズの多くは、4つ(紺青、青、緑、赤)以上の色について彩色的に補正され、4色について球状に補正されています。

対物レンズの3タイプすべては、視野の湾曲が目立ち、平坦ではなく湾曲した画像を生じ、倍率が高まるにつれて、アーチファクトの重度が増大します。湾曲レンズ表面から生じるこの固有の条件を克服するため、光学設計者は、視野全体に共焦点を置く画像を得るフラットフィールド補正対物レンズを製造しました。フラットフィールド補正があり、ひずみの少ない対物レンズは、残存収差度に応じて プランアクロマートプランフルオリートプランアポクロマートと称されます。このような補正は、高価ですが、デジタルイメージングおよび従来の顕微鏡写真で非常に有用です。

視野の湾曲

単レンズでは、顕微鏡スライド上の試料など長く平らな検査対象の画像点を、湾曲したボウルのような球状に集束させます。顕微鏡で観察する画像が、どのように視野の湾曲の収差で劣化するか、ご覧ください。

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未補正の視野の湾曲は、フルオリート対物レンズ(セミアポクロマート)対物レンズやアポクロマート対物レンズで発生する最も深刻な光学収差であり、長年にわたり避けられないアーチファクトとして受け止められてきました。通常の使用では、試料のすべての細部を取得するためには、視野の中央と端の間で絶えず焦点を合わせ直す必要があります。対物レンズにフラットフィールド(プラン)補正が導入されたことで、顕微鏡写真やビデオ顕微鏡での使用は飛躍的に向上し、今日では一般的な対物レンズから高性能な対物レンズまで、この補正が標準となっています。図4に示すように、シンプルなアクロマートを使って視野の湾曲を補正することで、対物レンズのレンズ素子数が大幅に増えています。図4の左に示す未補正のアクロマートには、レンズ2つと、単一薄型レンズのフロント素子1つが含まれます。対照的に、図4の右に示す補正したプランアクロマートには、半球状のフロントレンズの背後に配置されるメニスカスレンズ1つ、中央の三重レンズグループ1つ、複レンズ3つが含まれます。この例に示すプラン補正では、精巧なレンズグループにレンズ素子6つをまとめて追加し、対物レンズの光学的な複雑性が大幅に増えます。フルオリート対物レンズとアポクロマート対物レンズでも、プラン補正のレンズ素子が大幅に増え、内部対物レンズのスリーブにレンズ素子が緊密に収められる場合が多くなっています(図1を参照)。プラン対物レンズは、通常、視野の湾曲について補正され、自由作動距離が大幅に減ります。高い倍率のバージョンの多くでは、凹型フロントレンズがあり、クリーニングとメンテナンスが非常に困難です。

古い対物レンズは、通常、開口数が少なく、倍率色収差と称される収差の影響を受け、特別に設計された補正接眼レンズや接眼レンズを使って補正する必要があります。このタイプの補正は、固定チューブ長の顕微鏡が主流だった時期に多用されましたが、最新の無限補正対物レンズと顕微鏡では不要です。近年、最新の顕微鏡対物レンズでは、倍率色収差の補正機能を対物レンズ内に組み込んだり(オリンパスおよびニコン)、結像レンズで補正したりしています(ライカおよびツァイス)。

無限補正システムの中間画像は、光学経路で結像レンズの背後にある参照焦点距離(以前は光学チューブ長)に表示されます。この長さは、対物メーカーによる設計上の制約に応じて160~250mmの範囲で変化します。無限補正対物レンズの倍率は、対物レンズの焦点距離を参照焦点距離で割って計算されます。

ほとんどの生物学的および岩石学的用途では、標本の完全性を保護し、観察のための透明な窓を提供するために、標本をマウントする際にカバーガラスが利用されます。カバーガラスは、試料の各点からの光円錐を集束する役目を果たしますが、対物レンズで補正する必要がある色収差および球面収差(結果としてコントラストの喪失)も発生します。光線を集束する程度は、カバーガラスの厚さ、分散、屈折率で決定されます。屈折率は、一連のカバーガラスで相対的に一定に保たれるべきですが、厚さは、0.13~0.22mmの範囲にわたる場合があります。もう一つの懸念は、湿った状態や厚い状態で取り付けるプレパラートで試料とカバーガラスの間の水性溶媒や過剰な封入剤があります。例えば、生理的食塩水の屈折率は、カバースリップの屈折率とは大幅に異なり、対物レンズで厚さ数ミクロンほどの水層を通して焦点を当てる必要があり、大きな収差になり、点広がり関数の偏差が焦点面の上下で非対称になります。これらの要素が、カバースリップの厚さと屈折率の実際の変動に加わり、顕微鏡使用者によるコントロールが非常に困難になります。

対物フロントレンズと試料カバースリップの間のイメージング媒体も、対物レンズのレンズ素子を設計する際の球面収差とコマ収差の補正で非常に重要になります。低倍率対物レンズは、比較的低い開口数で、対物フロントレンズとカバーガラスの間に空気のみをイメージング媒体として入れる 乾式(ドライ)で使用するために設計されています。空気を使う場合、理論上の取得可能な最大開口数は1.0ですが、実際には、0.95を上回る開口数を乾式(ドライ)対物レンズで生成するのは、ほぼ不可能です。カバーガラスの厚さ変動の影響は、0.4を下回る開口数の乾式対物レンズでは微小ですが、このような偏差は、0.65を上回る開口数で大きくなり、0.01mmほどの小さな変動で、球面収差が生じる場合があります。このため、高倍率のアポクロマートでは、空気中での作動距離が非常に短くなり、鮮明な画像を取得しづらい球面収差について感度の高い補正を行う必要があります。

カバーガラスの補正

高い開口数の乾式対物レンズで内部レンズ素子を調整し、カバーガラスの厚さのばらつきを補正する方法をご覧ください。

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この問題に対応するため、多くの高性能アポクロマート乾式(ドライ)対物レンズには、補正環が装備され、カバーガラスの厚さのばらつきを補正することで、球面収差を補正することができます(図5を参照)。球面収差の光学補正は、環を回転させることで対物レンズの2つのレンズ素子グループを近づけたり遠ざけたりすることで行われます。図5の左に示す対物レンズでは、0.20mmのカバーガラスの厚さについて補正環を調整するため、調整可能なレンズ素子を非常に接近させています。対照的に、図5の右に示す対物レンズでは、0.13mmの非常に薄いカバーガラスについて補正するため、調整可能なレンズ素子を広く離しています。正立透過光顕微鏡用に設計された補正環対物レンズの多くでは、0.10~0.23mmの範囲でカバーガラスの厚さのばらつきが調整されます。倒立顕微鏡で組織培養試料を観察するために設計された特殊な位相コントラストの対物レンズの多くは、補正範囲が0~2mmとさらに広くなっています。これにより、このサイズ範囲では厚みが劇的に変化することが多い、ほとんどの培養容器の底を通して試料を観察することができます。血液塗抹のようなカバーがない試料も、カバーガラスがないことを考慮して調整値を0に設定すれば、補正環対物レンズで観察することができます。

補正環のない高い開口数の乾式対物レンズは、カバーガラスの厚さの懸念が少なく低い開口数の対物レンズと比べて画像の質が劣ることが多くなります。この理由から、カバーガラスのばらつきにより発生するアーチファクトを伴わずに優れたコントラストを達成するため、通常、低倍率(と開口数)の対物レンズを選ぶ方が適切な場合があります。例えば、対物レンズ40倍および開口数0.65では、対物レンズ60倍および開口数0.85よりも、鮮明なコントラストと明瞭度で質の高い画像を生成できます(高倍率対物レンズの解像度の方が理論上高くても)。

カバーガラスの標準的な厚さは0.17mmで、数値のカバーガラスと称されます。残念ながら、1½のカバーガラスの製造では、この精密公差にならない場合があり(0.16~0.19mmの範囲)、多くの試料とカバーガラスの間に媒体を使うケースが多くなっています。カバーガラスの厚さを補正するには、顕微鏡の機械的なチューブ長を調整するか、前述のように対物レンズのバレル内にある重要な素子間のスペースを変える特殊な補正環を使用できます。補正環は、最適な対物レンズの性能を確保するため微妙な差を調整するために使用されます。補正環のある対物レンズを適切に使うには、顕微鏡使用者が経験豊富であると同時に、適切な画像基準を使って環をリセットできるように注意を払う必要があります。多くの場合、焦点がシフトし、補正環の調整中に画像が動く可能性があります。以下に示すステップを使うと、対物レンズの補正環を漸次微調整しながら、試料の画像の変化を観察できます。

  • 対物レンズのバレル上にある指標のマークが、環の筐体に刻まれた0.17mmのスケールのマークと一致するように、補正環を配置します。
  • 試料をステージに置き、顕微鏡の焦点を試料の小さな特徴に当てます。
  • 補正環をごくわずかに回転させ、対物レンズの焦点を合わせ直して、画像が改善されたか劣化したかを判断します。試料プレパラートの多くでは、厚すぎるカバーガラス/媒体に挟まれることで問題が生じるため、まず大きな補正値で回転させてみてください(0.18~0.23)。
  • 補正環を単一方向に回し、画像が改善または劣化するか判断するため前のステップを繰り返します。
  • 画像が劣化する場合、同じステップで補正環を反対方向(小さい値に向けて)に回し、最適な解像度とコントラストになる位置を見つけます。

オイル、グリセリン、水などイマージョン媒体と併用する目的で対物レンズを設計すると、対物レンズの開口数が大きく増える場合があります。ガラスカバースリップの屈折率と類似の屈折率を持つイマージョン媒体を使うと、カバーガラスの厚さのばらつきによる画像劣化を実質的に避けることができ、広い傾斜度の光は屈折しなくなり、対物レンズにより容易に取り込まれるようになります。通常のイマージョンオイルでは、屈折率1.51になり、分散はガラスカバースリップと同様です。試料を通る光線は、カバースリップとイマージョンオイルの間にある均一な媒体に当たり、レンズに入る際に屈折せず、上面を出る際にのみ屈折します。最初の対物レンズの不遊点(視野の中心にある焦点)に試料を配置すると、この部分のレンズシステムによるイメージングでは、球面収差がすべてなくなります。

実際のイマージョンオイル用対物レンズには、一般的な設計として半球状フロントレンズ素子が含まれ、正メニスカスレンズおよび三重レンズグループがあります。図6に、典型的なアポクロマートのイマージョンオイル用対物レンズの最初の2つのレンズ素子で生じる無収差の屈折を示します。顕微鏡スライドとカバーガラスの点P(半球状レンズ素子の不遊点)の間に試料を挟みます。半球状レンズの背後で屈折した光線は、点P(1)(メニスカスレンズの最初の表面に関する曲率中心でもある)から進むように見えます。屈折光線は、最初の表面の半径に沿ってメニスカスレンズに入り、その表面では屈折しません。光線は、メニスカスレンズの後面で無収差に屈折するので、点P(2)から発散するように見えます。光線は、対物レンズにある後続のレンズグループの表面で屈折し、点Pからの光線の集光が完了し、中間画像が形成されます。

適切に設計されたイマージョンオイル用対物レンズでも、最初の2つのレンズ素子を導入することで生じる色の欠陥が補正され、球面収差が最小限に抑えられます。光円錐は、最初のレンズ素子に入る前に部分的に集光され、球面収差をコントロールしやすくなります。最初のレンズ素子とカバースリップの間にオイルを塗布せずイマージョンオイル用対物レンズを使うと、画像が劣化するためご注意ください。フロントレンズの表面に生じる屈折により、球面収差が生じますが、これは対物レンズ内にある後続のレンズ構成材で補正できません。

誤ったイマージョン液を使うと、イマージョンオイル用対物レンズのメリットが大きく損なわれます。顕微鏡メーカーは、屈折率と分散に対する精密公差で対物レンズを作成し、この値は、カバーガラスと対物フロントレンズの間に置く液体の値に一致させる必要があります。対物レンズのメーカーで指定されたオイルのみを使うことが推奨されます。異なるメーカーによるイマージョンオイルを混ぜると、結晶化や相分離など不都合なアーチファクトを生じるので、混合は避けてください。

生理食塩水に浸す組織切片や培養液中の生細胞の用途では、イメージング媒体として水やグリセリンを使う対物レンズも使用できます。プランアポクロマート水浸型レンズには、1.2までの開口数と補正環が備わっており、この値は、イマージョンオイル用対物レンズの場合より若干低くなっています。これらの対物レンズを使うと、顕微鏡使用者は、最大200ミクロンの水媒体を通じて焦点を当てることができ、優れた光学補正も保てます。高い開口数の水浸型レンズの欠点としては、価格が数千ドルになる場合が多く、屈折性の組織や細胞部分を通して深く焦点を当てる際に、画像が依然として劣化する可能性も挙げられます。水、グリセリン、オイルイマージョン用対物レンズの詳細については、当社の顕微鏡プライマーで「immersion media(イマージョン媒体)」セクションを参照してください。

イマージョンオイルと屈折率

イメージング媒体の屈折率が変動すると、対物レンズで試料から生じる光線を取得する能力にどのように影響するかをご覧ください。

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当社の対物レンズに関する「specifications and identification(仕様および識別情報)」セクションに示すように、対物レンズのバレルには豊富な情報が記載されています。要約すると、各対物レンズに記載されているのは、倍率(10倍、20倍、40倍など)、対物レンズの設計で最良の画像を得るチューブ長(通常160mmまたはギリシア語の無限大記号)、試料を保護するカバーガラスの厚さ(通常0.17mm。設計者が球面収差の補正で一定値になると推定)です。対物レンズと試料の間にオイルを滴下して操作するように設計されている場合、対物レンズには、OIL、OEL、またはHI(均一浸漬)と記載されます。オイルの情報が対物レンズに記載されていない場合、対物レンズは乾式で、試料と対物レンズの最下部に空気を入れて使います。対物レンズには、開口数(NA)の値も常に記載されています。この数値は、低倍率の対物レンズでは0.04、高倍率のイマージョンオイル用アポクロマート対物レンズでは1.3や1.4、と変動する場合があります。対物レンズに高度な補正が記載されない場合、通常、アクロマート対物レンズであると推測できます。高度に補正される対物レンズには、アポクロマート、アポ、プラン、FL、フルオリートなどの記載があります。旧式の対物レンズでは、多くの場合、倍率の測定値である焦点距離(レンズから画像までの距離)がバレルに記載されています。最新の顕微鏡では、対物レンズは、特定の光学チューブ長に合わせて設計されるため、バレルに焦点距離と倍率を含めると、冗長になりがちです。

表2では、対物レンズの最も一般的な4クラス(アクロマート、プランアクロマート、プランフルオリート、プランアポクロマート)の倍率の関数として作動距離と開口数をリストします。乾式対物レンズはすべて、1.0未満の開口数の値になります。この値を上回る開口数になるのは、液体のイマージョン媒体用に設計された対物レンズのみです。

倍率別の対物レンズ仕様
倍率開口数作動距離(mm)
アクロマート
4x0.1030.00
10x0.256.10
20x0.402.10
40x0.650.65
60x0.800.30
100x(オイル)1.250.18
プランアクロマート
0.5x0.027.00
1x0.043.20
2x0.067.50
4x0.1030.00
10x0.2510.50
20x0.401.30
40x0.650.57
50x(オイル)0.900.40
100x(オイル)1.250.17
40x0.650.48
100x0.900.26
プランフルオリート
4x0.1317.10
10x0.3016.00
20x0.502.10
40x0.750.72
40x(オイル)1.300.2
60x0.850.3
100x(乾式)0.900.30
100x(オイル)1.300.20
100x(オイル、IRIS)0.5-1.30.20
プランアポクロマート
2x0.108.50
4x0.2015.70
10x0.454.00
20x0.751.00
40x0.950.14
40x(オイル)1.000.16
60x0.950.15
60x(オイル)1.400.21
60x
(水浸型)
1.200.22
100x(オイル)1.400.13
100x(NCGオイル)1.400.17
NCG = NCG=カバーガラスなし
表2

製造元の対物レンズセット、例えばさまざまな倍率のアクロマート対物レンズ(表2に記載された対物レンズのサブセット)がレボルバーに装着されている場合、それらは通常、本体チューブのほぼ同じ平面に画像を投影するように設計されています。従って、レボルバーを回転して対物レンズを変更した場合に、鮮明な焦点に再び合わせるために微調整ノブを使用することはほとんどありません。このような対物レンズのセットは、同焦距離と称され、使いやすく便利で安全な機能です。さらに、対物レンズのセットもパーセントリックに設計されているため、試料をある対物レンズの視野の中心に置いた場合、レボルバーを回転させて別の対物レンズに切り替えた場合も、新しいレンズの中心に保たれます。

多くのメーカーによる生物学的用途の対物レンズはすべて、長年にわたり、同焦距離の国際的な規格に準拠して設計されてきました。結果として、対物レンズの大部分は、45.0mmの同焦距離になり、置き換え可能と考えられました。無限補正チューブ長に移行すると、対物レンズと結像レンズで収差を補正するため、新しい設計基準セットが生まれました。開口数と視野サイズを増大し作動距離を広げる必要性に対応するため、高い柔軟性が一層求められ、異なるメーカー間の対物レンズを交換できなくなりました。この移行の例としては、最新のニコン社CFI-60光学システムで、「クロムフリー」対物レンズ、結像レンズ、接眼レンズが装備されています。CFI-60システムの各構成材は、個別に補正されます。1つの構成材を使って他の構成材を補正することはありません。チューブ長は、結像レンズを使って無限に設定され(平行光経路)、同焦距離は60mmに広がりました。対物レンズを取り付けるスレッドのサイズも、20.32~25mmに代わり、光学システムの新しい要件を満たします。

光学顕微鏡の視野径は、視野角数や、単に視野数と表示されます。視野径はmm単位により表示され、中間画像面で測定されます。検査対象(試料)面の視野径は、視野数を対物レンズの倍率で割った数値になります。視野数は、補正接眼レンズ(接眼レンズ)の視野絞り径と倍率で制限される場合が多いですが、対物レンズの設計による制限も確かに存在します。初期の顕微鏡対物レンズでは、最大の使用可能な視野径は、(高倍率接眼レンズを大幅に下回る)約18mmに制限されていました。しかし、最近のプラナポクロマートやその他の特殊なフラットフィールド対物レンズは、ワイドフィールド接眼レンズと組み合わせることで、使用可能な視野が22ミリから28ミリ以上になることがよくあります。残念ながら、最大有効視野数は、通常、対物レンズのバレルに記載されておらず、顕微鏡のカタログにもリストされない場合が多いです。

画像鮮明度をあまり変えずに対物レンズの焦点を合わせることのできる軸範囲は、対物レンズの視野深度と称されます。この値は、対物レンズの開口数の高低により大幅に異なり、開口数が増えると、視野深度の値が下がります。(表3および図7を参照)。高い開口数では、視野深度は主に波動光学により決定されます。低い開口数では、幾何学的光学の「錯乱円」が優勢になります。視野深度の合計は、以下のように波動および幾何学的光学の視野深度を加算して得ます:

dtot = λn/NA2 + (n/M•NA)e

式中、λは照明の波動、nはイメージング媒体の屈折率、NAは、対物レンズの開口数、Mは、対物レンズの横倍率、eは、対物レンズの画面に配置される検出器で対応できる最小の距離です。回折限界の視野深度(式の右側にある最初の文字)は、開口数の2乗に反比例して減少します。解像度の横方向の限界は、最初の倍率の開口数で減少します。軸解像度および光学断面の厚さは、顕微鏡の横方向の解像度よりも、システムの開口数の影響を大きく受けます(表3を参照)。

視野深度と画像深度
倍率開口数視野深度
(µm)
画像深度
(mm)
4x0.1015.50.13
10x0.258.50.80
20x0.405.83.8
40x0.651.012.8
60x0.850.4029.8
100x0.950.1980.0
表3

カバーガラスの最も近い表面から対物フロントレンズまでのクリアランス距離は、「作動距離」と称されます。カバーガラスなしにイメージングするように試料を設計する場合、作動距離は、試料の実際の表面で測定されます。一般的に、対物レンズの倍率と開口数が大きくなるにつれて、作動距離は短くなります。(表2を参照)。イメージング媒体として空気を使って試料を表示することを目的とした対物レンズでは、開口数の要件を満たす限り、作動距離をできるだけ長くする必要があります他方、イマージョン対物レンズは、フロントレンズと試料の間にイマージョン液を含めるため、浅い作動距離を取る必要があります。短い作動距離で設計された対物レンズの多くは、バネを装着した格納ストッパーを使い、フロントレンズのアセンブリを対物レンズ本体内に押し入れ、ひねって固定する方法で格納します。対物レンズを回転してレボルバー内に入れる場合に便利なアクセサリで、イマージョンオイルをクリーンなスライド表面で引きづらないようにします。格納ストッパーを反対方向にひねると、レンズアセンブリがリリースされ使用可能になります。一部の用途では(以下を参照)、自在で長い作動距離が不可欠です。大きな開口数と必要な光学補正度を達成するのは困難ですが、特殊な対物レンズは、そのような使用向けに設計されます。

近年の対物レンズ設計で飛躍的な進歩の1つは、反射防止コーティング技術の改善です。光をレンズシステムに通す際に生じる不要な反射を減らすのに役立つ技術です。コーティングされていない空気とガラスの界面はそれぞれ、表面に垂直な入射光線の4~5%を反射する可能性があり、垂直入射で95~96%の透過率になります。適切な屈折率で4分の1の波長厚さの反射防止コーティングを施すと、この値を3~4%下げることができます。レンズ素子数が増え続けるにつれ、対物レンズはさらに精巧に設計され、内部反射を除去する必要性も高まっています。最新の対物レンズの一部では、高度な補正が行われ、空気とガラスの界面の多くで最大15レンズ素子を含むことができます。もしレンズがコーティングされていなければ、軸光線の反射損失だけで透過率は50%程度まで下がります。旧式の単層レンズコーティングは、グレアを減らし透過率を改善するために利用されてきましたが、現在では、代わりに多層コーティングが使われ、可視スペクトル領域で99.9%を上回る透過率を達成します。

図8に示したのは、2層の反射防止層でコーティングされたレンズ素子で反射および/または透過している光波の模式図です。入射波が、一定の角度で最初の層(図3のA層)に当たった結果、光の一部は反射し(R(o))、残りは最初の層を透過します。2番目の反射防止層(B層)に当たると、光の別の一部が同じ角度で反射し、最初の層から反射した光に干渉します。残りの光波の一部はそのままガラス表面に進み、反射および透過します。ガラス表面から反射した光は、反射防止層から反射した光に干渉します(建設的干渉と相殺的干渉の両方)。反射防止層の屈折率は、周囲の媒体(空気)とガラスの屈折率により異なります。光波が反射防止層とガラス面を通ると、光の大部分は(通常、光学顕微鏡のレンズと垂直な入射角による)、最終的にガラスを透過して集光され、画像が形成されます。

薄い層の光学反射防止コーティングに使用される多くの材料の1つにフッ化マグネシウムがありますが、現在ほとんどの顕微鏡のメーカーは、独自の組成物を製造しています。透過帯域外の調和関係にある周波数における同時相殺的干渉で、可視波長の透過とコントラストが、通常、大幅に改善されます。このような特殊コーティングは、不適切に取り扱うと損傷しやすいので、顕微鏡使用者は、この脆弱性に注意する必要があります。多層反射防止コーティングは、淡い緑色を帯び、単層コーティングは紫色を帯びているため、この色合いを観察することで、コーティングのタイプを見分けることができます。外部レンズ面を保護するために設計されたコーティングと比べると、内部レンズに使う反射防止コーティングの表層は柔らかい場合が多いです。特に顕微鏡を分解し、内部レンズ素子を精査する場合には、薄いフィルムでコーティングされた光学面をクリーニングするときに細心の注意を払ってください。

レンズシステムの焦点距離は、光学軸に集光する平行光線の点(通常、主焦点と呼称)とレンズ中心の距離として定義されます。主焦点に垂直な虚数平面は、レンズシステムの焦点面と称されます。各レンズは、各側に入る光について2つの主焦点があります(前方と後方に1つずつ)。通常、フロントレンズ素子に最も近い対物レンズの焦点面は、前方焦点面と称されます。対物レンズの背後にある焦点面は、後方焦点面と称されます。後方焦点面の実際の位置は、対物レンズの構成により異なりますが、通常、高倍率対物レンズの場合、対物レンズのバレル内に配置されています。低倍率の対物レンズの場合は、多くの場合、バレルの外に後方焦点面が配置されています(スレッド領域内や顕微鏡のレボルバー内)。

光線は、対物レンズを透過すると、対物レンズの射出瞳または後方の開口で制限されます。この開口径は、低倍率の対物レンズの12mmや、最高倍率のアポクロマート対物レンズの約5mmがあり、多様です。開口サイズは、落射照明の用途において非常に重要で、イメージングシステムおよびコンデンサーとして機能する対物レンズに依拠し、射出瞳が入射瞳にもなります。光源の画像は、対物レンズ後方の開口を完全に充填し、視野全体に均等な照明が生成されます。光源画像が開口より小さい場合、不均等な照明からのビネットが視野に生じます。他方、光源画像が後方開口より大きい場合、一部の光は対物レンズに入らず、照明の強度が低下します。

要約すると、高品質の顕微鏡対物レンズの開発を推進したErnst Abbeは、Carl ZeissおよびOtto Schottと協働して、1880年代後半にアポクロマート対物レンズと補正接眼レンズを最初に開発しました。対物レンズ設計は、1930年代後半に大きく進展し、Hans Boegehold(ツァイス社)が最初のプランアクロマートおよびプランアポクロマートの対物レンズを構築しました。最近では、Zenji Wahimoto(ニコン社)とHorst Riesenberg(ツァイス社)は、「クロムフリー」(CF)光学機器を開発し、顕微鏡対物レンズの設計を革新しました。

今日生産されている顕微鏡対物レンズの多くは、適切な対物レンズを選択し、適切に使用すれば、収差やその他の欠陥が驚くほど少なくなっています。ただし、万能な対物レンズというものは存在せず、使用目的、物理的サイズの制約、価格帯ごとに、ある一定の仕様を満たすように設計されていることを、顕微鏡使用者は認識する必要があります。従って、対物レンズは、補正する色収差、球面収差、視野サイズ、平坦性、透過波長、蛍光、複屈折など背景ノイズの原因となるさまざまな要因に対して、さまざまな補正を施して作られています。さらに、特殊なコンデンサー、補正接眼レンズタイプ、視野サイズ、波長範囲、カバースリップ、イマージョン媒体の厚さやタイプ、特定のチューブ長と結像レンズなどで、特定の限定された条件下で使用されるように設計されています。光学顕微鏡の究極の目的は、微小な試料を細部まで観察できる有用な倍率を提供することであり、それにより、他の方法では見ることのできない検査対象の隠れた世界を明らかにすることです。

寄稿者

Kenneth R. Spring - Scientific Consultant, Lusby, Maryland, 20657.

H. Ernst Keller - Carl Zeiss Inc., One Zeiss Dr., Thornwood, NY, 10594.

Michael W. Davidson - National High Magnetic Field Laboratory, 1800 East Paul Dirac Dr., The Florida State University, Tallahassee, Florida, 32310.

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