これは、エイリアンの生物形態でしょうか。それとも、深海の生き物でしょうか。いいえ、ヨハン・スワンポール氏が撮影した下の魅惑的な画像は、実は、控えめな蚊の幼虫が独特のマウスブラスを見せびらかしているものです。
これは、ライフサイエンスイメージングにおける最高作品を評価する、オリンパスのImage of the Year (IOTY) European Life Science Light Microscopy Award 2018に3位入選した画像です。
多くの素晴らしい作品が応募された中、審査員たちは、この画像内に捉えられた微細さに感銘を受けました。
これをどのように撮影したのか、ヨハンに尋ねました。
撮影はオリンパスの顕微鏡 BX53の400倍の倍率で、コントラスト法とイメージスタックを用いた、と説明してくれました。
「微分干渉コントラスト(DIC)のオリンパスの顕微鏡BX53とカメラを使いました。DICは、サンプルが半透明である場合は特に有用となるので、より明確なコントラストを出したいときにプリズムを使って表現します。」と続けるヨハン。
400倍の倍率で画像を取得する場合の被写界深度は、非常に低くなります。つまりこの画像のように、3D対象のごく一部分のみに焦点が合わせられます。
それを考えると、ヨハンがどのようにして、このような完璧に焦点の合った画像を捉えたのかが疑問となります。
秘密を説明します。この画像は、複数の写真から作成されているのです。全ての写真で異なる深度に焦点を合わせて、それを重ね合わせ、ソフトを使って最終的な画像を形成しています。
「この画像は、重ね合わされた16枚の画像で構成されています。」とヨハン。「異なる深度で撮影した画像を手動でつなぎ合わせることも、特殊なソフトを使用することもできます。私は、ソフトウェアパッケージを使いました。」
ヨハンにとって顕微鏡法は、自らの全ての情熱を融合する趣味なのです。
「私はウェブサイトを作成しているので、毎日の仕事で多くのプログラミングをしたり、画像ソフトを使ったりします。イメージスタックを介して、自分の仕事と微生物学や写真撮影法とを合体できるのは最高です。これまでの3年間、いまだ飽きるようなことはありません!」
では、Image of the Year Awardについて、ヨハンはどのように感じているのでしょうか。
「IOTYコンテストは、私の人生に多くの喜びをもたらすものを認めてもらえる、素晴らしい方法だと思います。ずっとあの画像が大好きでした。個人的なお気に入りだったので、その画像で賞を受賞できたのは非常に嬉しいです!」とヨハン。
この受賞作をたたえると同時に、オリンパスの、最高の光学顕微鏡イメージングの探求は続きます。次はグローバル規模です。今年は、オリンパスの第1回Image of the Year Global Life Science Light Microscopy Awardを開催します。
グローバル賞、地域賞、完全な応募条件、および審査員を含む、IOTY Award 2019の詳細については、次のリンク先をご覧ください。
Olympus-LifeScience.com/IOTY.
リンク先で、ヨハンの詳細な話を読み、ヨハンの画像をダウンロードしてインスピレーションを受け、さらに、ご自分の光学顕微鏡法の傑作を応募することをお忘れなく。
「コンテストへの応募を、是非お勧めします。」とヨハン。「簡単にできるし、自分の画像が共有できて、話題になるのは最高です。一番大変なのは、どの画像を応募するかを選ぶことです!」