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研究者のワークフロー効率化をサポートするEVIDENTのソリューション

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細胞培養段階からイメージング、画像解析といった一連のフローに沿って実験の効率化を実現する4つのソリューションと、ケーススタディやアプリケーション例を紹介します。

エビデントは、100年を超える光学開発の歴史と研究者とのコミュニケーションから得た知見により、これまでも、そしてこれからも幅広い製品ラインアップ研究ニーズに応えるソリューションで研究者のイメージングワークフローをサポートし続けます。研究者の持つ「より正確に、より効率的に」という課題に対して、製品のもつ様々な独自機能によって多様な課題を解決する有効なソリューションを提案します。 本ブログではその一例としてのケーススタディとアプリケーション例、細胞培養段階からイメージング、画像解析といった一連のフローに沿って、実験の効率化を実現する4つのソリューションを紹介いたします。

インフォグラフィック: EVIDENT Workflow Solutions Make Your Research More Efficient

ケーススタディ:細胞準備段階の評価と標準化によって、その後の実験をより確実に効率的に

例えば、幹細胞から分化誘導させた細胞を用いた実験を行う場合、次のような4つのステップそれぞれで効率化を実現します。

  1. まず、インキュベーションモニタリングシステムCM20を用いて細胞培養条件を定量的に評価することが重要です。これにより、細胞が狙った組織を形成する可能性を高め、その後の実験をより効率的に行うことが可能となります。関連するホワイトペーパー「システマティックな細胞培養ワークフローが実験の成功を加速」も合わせてご覧ください。
  2. 次に、分化した細胞や組織を使ったプレ実験では、時間と労力をかけずにより多くのデータを取得することが望ましく、デジタルイメージングシステム APEXVIEW APX100であれば、この作業を効率的かつ高品質に実現できます。APX100を活用した事例についてはこちらのブログ記事よりご覧いただけます。
  3. そして、サンプルの機能評価のため共焦点イメージングを行い、そこから画像解析を実施する必要があります。ここでは、共焦点レーザー走査型顕微鏡のFLUOVIEW FV3000を用いることで、サンプル全体を捉えながら興味領域の高精細画像を取得することが可能です。
  4. さらにcellSensイメージングソフトウェアTruAIディープラーニング機能を用いることで、高精度な画像解析も可能となります。

ワークフロー改善のイメージ図

こうした一連のワークフロー改善によって、より効率的に効果的な結果を出すことが期待できます。

従来方式との比較

上記のソリューションを、従来の方式と比較してみたのが次の表です。ご覧の通り、これまで人の手で時間をかけて対応しなければいけなかった作業も、多くがAIや機器を活用することで自動化できます。一つ一つのステップにかかる時間はそれほど長くなくとも、多くの種類や数をまとめて実験することも多いので、全体で削減できる時間はかなり大きくなる場合も多いでしょう。 また、メリットは効率化だけではありません。細胞に負担を抑えられることや、マニュアル作業によるヒューマンエラーを防げるなど、実験品質を上げるという面でも大きな効果が期待できることがおわかりいただけると思います。

従来方式 EVIDENTのソリューション
細胞培養 細胞チェック方法 破壊実験 破壊
都度インキュベーターからの取り出しが必要 インキュベーターからの取り出し不要
遠隔でも確認可能
細胞数・密度計測 セルカウンター等で実施 モニタリングしながら自動計測
培養条件 人によるばらつきあり 定量化
プレ実験 観察位置探し

目視と顕微鏡操作
数十秒~数分

自動で検出
約10秒

データ取得 多検体撮影 マニュアルで標本位置を指定 自動で標本を検出
1検体ずつ撮影 多検体を自動で撮影
画像解析 特定標本の検出 マニュアルで特定標本を指定 AIを用いて自動検出

製品を組み合わせたアプリケーション事例:ディープラーニングを用いた薬品検査のための マルチクラス核表現型の予測

共焦点レーザー走査型顕微鏡FV3000とイメージングソフトウェアcellSensのTruAIディープラーニング機能を用いて、核染色を使用せずに核位置を推定・セグメント化し、更に薬品に応じたAR表現型の変化に基づいて細胞をワンステップで分類する方法を構築した例です。このアプローチにより実験に費やす時間とコストを削減し、薬品検査の効率化に貢献しています。

ディープラーニングを用いた薬品検査のための マルチクラス核表現型の予測

アプリケーション情報の詳細を見る
 

研究者のワークフロー改善に関連する製品

最後に、ここまでご紹介してきたソリューションを実現する製品をご紹介します。

インキュベーションモニタリングシステム CM20


インキュベーター内の細胞培養状況をモニタリングし、培養中の細胞数、コロニー数、またその密度を自動的に計測、グラフ化します。
従来マニュアルで行ってきた作業を自動化することにより、細胞培養プロセスを効率的にします。さらに定量的なデータに基づいた培養プロセスの確立により、培養品質を向上させます。

CM20の製品情報詳細を見る
 

CM20を用いた細培培養ソリューション

デジタルイメージングシステム APEXVIEW APX100

APX100のSmart Sample Navigator機能により、顕微鏡へのサンプルセット後の位置探しを自動で行います。サンプル全体を見渡せるマクロ画像と、非常にシンプルで直観的なソフトウェアは、研究者にとってストレスのない実験環境を提供し、誰でも簡単に高品質な画像取得を可能とします。

APX100の製品情報詳細を見る
 

簡単操作のオールインワン顕微鏡

共焦点レーザー走査型顕微鏡 FLUOVIEW FV3000

サンプル全体から観察したい小さな領域を見つけることは、これまで非常に困難でした。FV3000では、低倍率(1.25× or 2x)から高倍率まで、貼り合わせ画像の取得が容易にできます。そして、マクロな全体像イメージとミクロな高解像イメージを関連づけすることにより、マクロからミクロまでの連続した観察を可能にし、さらにマクロからミクロまでの撮影を自動化します。

FV3000の製品情報詳細を見る

オルガノイドイメージングの自動化

イメージングソフトウェア cellSens

cellSensは顕微鏡で取得した画像データに対して、輝度解析や粒子解析、トラッキング解析といった様々な画像解析を行います。またディープラーニング TruAIを用いたオブジェクト検出と組み合わせることで、従来マニュアル作業で解析するしかなかった画像でも自動解析をサポートし、効率よく正確な結果が得られます。

cellSensの製品情報詳細を見る
 

TruAIが糸球体の特徴を捉えて検出(右側)

マウスの腎臓切片画像から糸球体の位置をTruAIで推論した結果(青)
緑:核の蛍光画像 青:明視野画像からディープラーニングで推論した核

緑:核の蛍光画像 青:明視野画像からディープラーニングで推論した核

緑:蛍光染色の不均一さにより、正しく核を認識できていない
青:コントラストが低く、ゴミや傷が映り込む透過画像からでも高い精度で核を認識できている

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アシスタントマネージャー、ライフサイエンスリサーチソリューション・グローバルマーケティング

日本市場において生物顕微鏡の営業担当、販売企画業務を15年以上にわたり経験したのち、2021年よりライフサイエンスグローバルマーケティングチームにてAPEXVIEW APX100の製品担当を務めています。

2022年12月15日
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